「お客さまの気持ちが分からない…」
「どうすれば自社のファンになってもらえるんだろう?」
「マーケティング施策がバラバラで効果が出ない…」
経営者、Web担当者、マーケティング担当者、そして顧客接点を持つすべてのビジネスパーソンにとって、「顧客理解」は永遠のテーマですよね。顧客が自社の製品やサービスをどのように知り、どんな気持ちで購入や利用に至るのか。その一連の流れを深く理解し、最適なアプローチを見つけるための強力な武器が「カスタマージャーニーマップ」です。
「聞いたことはあるけど、難しそう…」
「作ってみたけど、活用できていない…」
そんな方もご安心ください!この記事では、カスタマージャーニーマップの基本から、初心者でも「本当に使える」マップを作成するための具体的なステップ、目的別のマップタイプ、よくある失敗とその回避策、活用方法、そして便利なテンプレートまで、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたも顧客視点を持ち、効果的なマーケティング施策や顧客体験(CX)向上に繋がるカスタマージャーニーマップを作れるようになります!
そもそも、カスタマージャーニーマップって何?

カスタマージャーニーマップとは、顧客が製品やサービスを認知し、興味を持ち、比較検討を経て購入(契約)し、利用してファンになるまでの一連の「旅(ジャーニー)」を、地図(マップ)のように可視化したものです。
顧客は、旅の途中で様々な「タッチポイント(接点)」で企業やブランドと出会い、その時々で考えたり、感じたりしながら行動を起こします。カスタマージャーニーマップは、この顧客の行動、思考、感情の変化を時系列で捉え、顧客の視点に立って体験全体を理解するためのツールなのです。
【顧客の旅(ジャーニー)の基本的な流れ(例)】
フェーズ | 顧客の行動例 | 顧客の心理・思考例 |
---|---|---|
認知 | 広告やSNSで偶然見かける、知人から聞く | 「へぇ、こんなサービスがあるんだ」 |
興味関心 | Webサイトを訪問する、関連情報を検索する | 「これ、ちょっと気になるな」「どんなものだろう?」 |
情報収集 | 資料請求する、口コミサイトを見る、セミナーに参加 | 「もっと詳しく知りたい」「他と比べてどうなんだろう?」 |
比較検討 | 競合製品と比較する、デモを試す、営業担当に相談 | 「こっちの方が良さそう」「これで課題が解決できるかな?」 |
購入・契約 | 申し込みフォームを入力する、店舗で購入する | 「よし、これに決めた!」 |
利用 | 製品を使い始める、サポートに問い合わせる | 「思ったより簡単だ」「ちょっと使い方が分からないな…」 |
評価・継続 | 満足度アンケートに答える、レビューを書く | 「これは便利!」「サポートも丁寧で安心」「また利用したい」 |
ファン化 | 友人におすすめする、上位プランに移行する | 「このサービスなしでは考えられない!」「周りにも教えたい」 |
特に、サブスクリプションモデルやSaaSビジネスが増えた現代では、「購入して終わり」ではなく、利用後の体験やファン化まで含めた長期的な関係構築(LTV向上)が重要視されており、カスタマージャーニーマップの必要性はますます高まっています。
なぜカスタマージャーニーマップを作る必要があるの?(目的とメリット)

「なんとなく顧客のことは分かっているつもりだけど…」と感じる方もいるかもしれません。しかし、カスタマージャーニーマップを作成することには、明確なメリットがあります。
- 顧客理解が深まる(顧客視点の獲得)
- 顧客体験(CX)の課題と改善点が見つかる
- 効果的な施策の立案と優先順位付けができる
- 部署間の連携がスムーズになり、共通認識が生まれる
- コミュニケーション設計の精度が上がる
目的別!3つのジャーニーマップを使いこなそう
実は、カスタマージャーニーマップは目的によって使い分けることで、さらに効果を発揮します。大きく分けて3つのタイプがあることを知っておきましょう。
マップタイプ | フェーズ | 目的 | 視点 | こんな時におすすめ |
---|---|---|---|---|
1. マクロ型ジャーニーマップ | 戦略立案フェーズ | マーケティング全体の優先課題がどこにあるかを俯瞰的に把握する | 鳥の目 | 「まず全体像を整理したい」「どこから手をつけるべきか知りたい」「ツール導入を検討中」 |
2. ミクロ型ジャーニーマップ | 戦略立案フェーズ | 顧客体験上のボトルネック(満足度低下の大きな原因)を詳細に発見する | 虫の目 | 「顧客満足度が低い原因を特定したい」「具体的な体験改善策を考えたい」 |
3. シナリオ型ジャーニーマップ | 施策実行フェーズ | MAツール等で実行する具体的な顧客育成シナリオを設計する | マーケターの目 | 「MAやCMSに登録するシナリオを作りたい」「具体的な施策とタイミングを決めたい」 |
活用の流れ(推奨)
- まずマクロ型で「森全体(マーケティング全体)」を見て、大きな課題エリアを特定します。
- 次にミクロ型で「木一本(特定の顧客体験)」を細かく見て、具体的なボトルネックを発見します。
- 最後に、マクロ・ミクロでの気づきを元に、シナリオ型で具体的なアクションプラン(顧客育成シナリオ)を描きます。
いきなり詳細なマップ(ミクロ型やシナリオ型)から作ろうとすると、「木を見て森を見ず」状態に陥りがちです。まずはマクロ型で全体像を捉えることから始めるのがおすすめです。
【8ステップで完成!】カスタマージャーニーマップの作り方

ここでは、特に課題発見や体験改善に役立つ「ミクロ型」に近い、一般的なカスタマージャーニーマップの作り方を8ステップで解説します。(マクロ型やシナリオ型は、目的に合わせて項目を調整してください)
【カスタマージャーニーマップ作成 8ステップ】
- ゴール設定: 何のためにマップを作るのか、目的を明確にする。
- ペルソナ設定: どんな顧客の旅を描くのか、人物像を決める。(詳細は別記事へ)
- ジャーニーの段階(ステージ)設定: 顧客の旅の大きな流れ(フェーズ)を定義する。
- 行動・タッチポイントの洗い出し: 各段階で顧客が何をするか、どこで接点を持つかをリストアップする。
- 思考・感情の深掘り: 各行動や接点で顧客が何を考え、どう感じているかを想像する。
- 課題(ボトルネック)と理想体験の発見: 顧客体験の問題点と、目指すべき体験を明確にする。
- 施策の検討とKPI設定: 課題解決や理想体験実現のための具体的なアクションと、効果測定の指標を決める。
- マップへの落とし込み(可視化): これまでの情報を整理し、一枚のマップにまとめる。
STEP 1:ゴール設定

まず、「何のためにこのカスタマージャーニーマップを作るのか」というゴールを明確にしましょう。ゴールが曖昧だと、マップ作りが目的になってしまったり、作った後に活用できなかったりします。
ゴール設定の例
- Webサイトからの問い合わせ数を〇〇%増やす
- 新規顧客の初回購入率を〇〇%向上させる
- 既存顧客の解約率を〇〇%削減する
- 特定のサービスの利用満足度を高める
- 部署間の連携を強化し、一貫した顧客対応を実現する
ポイント
チームでマップを作る場合は、最初に全員でゴールの認識を合わせておくことが重要です。
STEP 2:ペルソナ設定(※詳細は別記事へ)

次に、このマップで旅を描く「主人公=ペルソナ」を設定します。ペルソナとは、あなたの製品やサービスの典型的な顧客像を、具体的な人物として描いたものです。
ポイント
- 誰の旅を描くか? を明確にするのが目的です。
- 氏名、年齢、職業、抱えている課題、情報収集の方法など、ジャーニーを考える上で必要な要素を設定します。
- 詳細なペルソナ設定の方法については、こちらの記事:【完全ガイド】ペルソナ分析とは?やり方・手順から失敗回避、AI活用まで徹底解説!をご覧ください。
- 作成時は、想像だけでなく、データや顧客の声を参考にしましょう。
STEP 3:ジャーニーの段階(ステージ)設定

ペルソナが決まったら、そのペルソナがゴール(購入やファン化など)に至るまでの道のりを、大きな段階(ステージ)に分けて定義します。マップの横軸になります。
段階設定の例
- 基本的な購買プロセス: 認知 → 興味関心 → 情報収集 → 比較検討 → 購入 → 利用 → 評価・継続
- BtoB SaaSの場合: 課題認識 → 情報収集 → 比較検討 → トライアル → 導入決定 → オンボーディング → 活用 → 契約更新/アップセル
- 店舗型サービスの場合: 来店前 → 来店 → 接客・体験 → 会計 → 退店 → 再来店/口コミ
ポイント
自社のビジネスモデルや設定したゴールに合わせて、適切な段階を設定しましょう。
STEP 4:行動・タッチポイントの洗い出し
設定した各段階(ステージ)で、ペルソナが具体的に「何をするか(行動)」、そして「どこで企業やブランドと接点を持つか(タッチポイント)」を洗い出します。
行動の例
- 「〇〇 比較」で検索する
- 製品紹介ページを読む
- 資料をダウンロードする
タッチポイントの例
- デジタル: Webサイト、SNS広告、メルマガ、比較サイト
- リアル: 店舗、展示会、営業担当者、コールセンター
ポイント
思い込みを捨て、顧客になったつもりで考えます。「5W1H」を意識すると具体的にイメージしやすくなります。
STEP 5:思考・感情の深掘り
各行動やタッチポイントにおいて、ペルソナが「何を考えているか(思考)」、そして「どんな気持ちになっているか(感情)」を深掘りします。ここが顧客体験を理解する上で非常に重要です。
思考の例
- 「情報が多すぎて、どれがいいのか分からない…」
- 「担当者の説明が分かりやすい!」
感情の例
- ポジティブ: ワクワク、満足、安心
- ネガティブ: 不安、不満、イライラ
ポイント
- 感情の波を捉える: 感情の変化を曲線で表現すると分かりやすくなります。
- 定性情報を活用: 顧客アンケートのフリーコメントやインタビューの「生の声」を参考にしましょう。
STEP 6:課題(ボトルネック)と理想体験の発見
STEP 5で深掘りした思考や感情をもとに、顧客体験における「課題(ボトルネック)」と、企業として提供したい「理想の体験」を明確にします。
課題(ボトルネック)の例
- Webサイトの情報が分かりにくい(感情:イライラ)
- 問い合わせへの返信が遅い(感情:不安)
理想の体験の例
- 欲しい情報がすぐに見つかり、スムーズに比較検討できる
- 問い合わせに迅速かつ丁寧に対応してもらえて安心できる
ポイント
特にネガティブな感情になっている箇所は、重要な課題(ボトルネック)です。
STEP 7:施策の検討とKPI設定
見つかった課題を解決し、理想の体験を実現するために、企業として「何をすべきか(施策)」を具体的に考えます。そして、その施策の効果を測るための「指標(KPI)」を設定します。
施策の例
- (課題:Webサイトの情報が分かりにくい)→ ナビゲーション改善、製品比較表の作成
- (課題:問い合わせへの返信が遅い)→ 対応マニュアル整備、チャットボット導入
KPI(重要業績評価指標)の例
- Webサイトの直帰率、コンバージョン率
- 問い合わせへの平均応答時間、顧客満足度スコア(CSAT)
- NPS(ネット・プロモーター・スコア)
- 解約率(チャーンレート)
ポイント
実行可能な施策を考え、測定可能なKPIを設定します。
STEP 8:マップへの落とし込み(可視化)
最後に、STEP 1~7で整理した情報を一枚のマップにまとめます。これでカスタマージャーニーマップの完成です!
マップの基本的な構成要素(テンプレート例)
段階(ステージ)1 | 段階(ステージ)2 | 段階(ステージ)3 | … | |
ペルソナ | (名前や概要を記載) | |||
ゴール | (マップ作成の目的) | |||
行動 | ||||
タッチポイント | ||||
思考 | ||||
感情 | (感情曲線などで表現) | |||
課題/機会 | ||||
施策 | ||||
KPI |
ポイント
- ツールを活用: Excel、PowerPoint、専用ツール(Miroなど)が便利です。
- 見やすく分かりやすく: 視覚的に理解しやすいように工夫しましょう。
- 共有が目的: 関係部署と共有し、共通認識を持つために使います。
(テンプレートは、必要に応じてダウンロード可能な形式で別途提供するか、上記の表形式を参考に作成するよう促す形が良いでしょう)
【具体例】BtoB SaaS企業のカスタマージャーニーマップ(簡易版)
イメージを掴むために、簡単な例を見てみましょう。
- ペルソナ: 中小企業のマーケティング担当者 Aさん(30代)。業務効率化に関心があり、情報収集はWeb中心。
- ゴール: MAツール導入によるリード獲得数増加。
課題認識 | 情報収集 | 比較検討 | 導入決定 | |
行動 | 業務非効率を感じる | 「MAツール 比較」で検索 | A社、B社、C社のサイトを見る | 上司に稟議申請 |
タッチポイント | 上司からの指摘、同僚との会話 | 検索エンジン、比較サイト | 各社Webサイト、導入事例記事 | 社内稟議システム |
思考 | 「もっと楽にできないかな…」 | 「色々あるな…違いが分からない」 | 「A社は機能が豊富だけど高いな…」 | 「ちゃんと承認されるかな…」 |
感情 | (やや不満) | (期待と不安) | (悩み) | (期待と緊張) |
課題/機会 | 課題の言語化が曖昧 | 情報過多で混乱、自社への適合性不明 | 価格と機能のバランス判断が難しい | 導入効果を上司に説明しにくい |
施策案 | 課題別の導入メリット訴求コンテンツ | 機能比較表、業種別導入事例の提供 | 料金シミュレーション、無料相談窓口 | 稟議申請用テンプレート提供 |
KPI | 関連キーワードでの記事アクセス数 | 比較表ダウンロード数、事例閲覧数 | 無料相談申込数、見積もり依頼数 | 成約率、稟議承認期間 |
「作ったけど使えない…」よくある失敗例とその回避策

せっかく時間と労力をかけて作るカスタマージャーニーマップ。でも、「作ったはいいけど、全然活用できていない…」なんて声もよく聞かれます。よくある失敗パターンとその回避策を知っておきましょう。
よくある失敗例 | なぜ起こる? | 回避策・対策 |
1. 社内だけで妄想!「理想の顧客像」マップ | 顧客データや実際の声に基づかず、担当者の思い込みや希望的観測で作ってしまう。 | データと顧客の声(定性・定量)を必ず参照する。 顧客インタビュー、アンケート、アクセス解析、営業日報などを活用。 |
2. ペルソナが曖昧 or 細かすぎマップ | ターゲットが不明確だったり、逆に詳細すぎてごく一部の顧客しか表していない。 | ペルソナ設定の目的(誰の旅か明確に)を意識。主要ターゲットを絞り込み、リアルな粒度で設定。必要なら複数作成も検討するが、まずは一つから。 |
3. 「作るのが目的」のキレイなだけマップ | マップを完成させること自体がゴールになり、具体的な課題発見や施策検討まで至らない。 | 最初にゴール(何のため、どう活用するか)を明確に設定し、常に意識する。「課題発見」と「施策検討」のステップを重視する。 |
4. 「で、何をすればいいの?」アクション不明マップ | 課題や感情は分かったが、それを解決するための具体的な施策や担当部署が明確でない。 | 必ず「施策」と「KPI」を設定する。可能であれば担当部署や担当者も仮置きし、実行に移せる状態を目指す。 |
5. 作って満足!「神棚行き」or「化石化」マップ | 一度作ったら見返さず、施策に反映されなかったり、市場変化に合わせて更新されない。 | 定期的な見直しと更新の機会を設ける(例:四半期ごと)。KPIをモニタリングし、施策の効果検証とマップの修正をセットで行う文化を作る。 |
6. 「自分たちだけ」で完結!部署横断できていないマップ | 特定の部署(例:マーケティング部)だけで作成し、他部署との連携や共通認識醸成に使われない。 | 作成プロセスに関連部署(営業、開発、サポート等)を巻き込む。完成後も積極的に共有し、各部署の業務にどう活かせるか議論する場を設ける。 |
これらの失敗例を参考に、あなたのマップ作りが「本当に使える」ものになるように進めていきましょう。
チームで実践!ジャーニーマップ作成ワークショップのすすめ(簡易ガイド)

カスタマージャーニーマップは、一人で作るよりも、関連部署のメンバーと一緒に作ることで、より多角的で実用的なものになります。ワークショップ形式で進める際の簡単なガイドをご紹介します。
目的: 関係者間の顧客理解を深め、共通認識を醸成し、具体的なアクションに繋がるマップを共創する。
参加者: マーケティング、営業、開発、カスタマーサポートなど、顧客接点を持つ部署から最低1名ずつ参加してもらうのが理想。経営層の参加も有効。
準備物
- 大きなホワイトボード or 壁
- 模造紙 or オンラインホワイトボードツール (Miro, FigJamなど)
- 付箋(複数色あると便利)
- ペン
- 事前に収集した顧客データやペルソナ情報
進め方(例:3〜4時間程度)
- イントロダクション (15分)
- ワークショップの目的とゴール、進め方を説明。
- カスタマージャーニーマップの基本をおさらい。
- アイスブレイクで場の雰囲気を和ませる。
- ペルソナ共有 (15分)
- 事前に準備したペルソナ情報を全員で確認し、共通認識を持つ。
- ステージごとのブレインストーミング (90分)
- マップの横軸(ステージ)をホワイトボード/模造紙に書き出す。
- ステージごとに、「行動」「タッチポイント」「思考」「感情」「課題」などを付箋に書き出し、貼り付けていく。(時間はステージ数に応じて調整)
- ファシリテーションのコツ: 否定せず、多様な意見を歓迎する雰囲気を作る。各部署の視点を引き出すように問いかける。
- 感情曲線の作成と課題の特定 (30分)
- 貼り出された付箋を見ながら、各ステージの感情の起伏を線で繋ぎ、「感情曲線」を描く。
- 特に感情が落ち込んでいる箇所(ボトルネック)や、逆に高まっている箇所(感動ポイント)を特定し、印をつける。
- 施策アイデア出し (45分)
- 特定された課題(ボトルネック)に対して、解決策となる施策アイデアを付箋に書き出す。
- 「理想の体験」を実現するためのアイデアも出す。
- まとめとネクストステップ (15分)
- 完成したマップ(の原型)を俯瞰し、気づきや感想を共有。
- 今後のマップのブラッシュアップ方法、施策の優先順位付け、担当決めなど、次のアクションを確認する。
ポイント
- ファシリテーターが重要: 中立的な立場で議論を促進し、時間管理を行う役割が必要です。
- 完璧を目指さない: ワークショップ内で完璧なマップを作る必要はありません。まずは叩き台を作り、後でブラッシュアップする意識でOKです。
- 楽しむこと!: チームで顧客についてワイワイ議論するプロセス自体が、組織の顧客中心文化を醸成します。
カスタマージャーニーマップの活用法
完成したカスタマージャーニーマップは、様々な場面で活用できます。
- コンテンツマーケティング: 顧客が必要とする情報の企画・制作
- メルマガ配信: 最適なタイミングでのシナリオ設計
- Webサイト改善: UI/UXの課題発見と改善
- SNS運用: コミュニケーション方法の最適化
- 営業活動: 顧客フェーズに合わせたアプローチ
- カスタマーサポート: FAQ充実や先回りサポート
- 製品・サービス開発: 顧客ニーズのフィードバック
- 社内教育: 顧客理解促進のための研修資料
まとめ
カスタマージャーニーマップは、顧客一人ひとりの「旅」に寄り添い、その体験をより良いものにするための羅針盤です。作成には時間と労力がかかりますが、顧客理解を深め、部署間の連携を強化し、具体的な成果に繋げるための強力なツールとなります。
カスタマージャーニーマップ作成のポイントおさらい
- 目的に合ったマップタイプを選ぶ(マクロ/ミクロ/シナリオ)
- データと顧客の声に基づいて作る
- 顧客の行動だけでなく、思考・感情まで深く掘り下げる
- 課題(ボトルネック)と理想体験を特定する
- 具体的な施策と測定可能なKPIを設定する
- 関係者を巻き込み、共通認識を持つ(ワークショップも有効!)
- 作って終わりではなく、定期的に見直し、改善する文化を作る
- よくある失敗例を知り、回避策を講じる
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずはこの記事を参考に、チームでワークショップを開いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。あなたの会社の顧客理解が深まり、ビジネスがさらに成長するための一助となれば幸いです。